『収納にこだわった家(リノベーション編)』

今まで数百件のリフォーム、リノベーションに関わらせていただき、たくさんの悩めるお家を拝見してきました。そのお悩みは千差万別ですが、その中でも

「片付かない」「収納が足りない」

というのも数多くありました。そもそも、収納場所が少ないお家、収納はあっても使いたい所の近くにないなど、設計段階で収納プランが考えられていない場合も。

特に田舎に多い母屋と離れと蔵もあるようなお家は広いので、モノを置く場所はいっぱいあり、ついついいらないモノでもとりあえず置いといてしまいがち。そして気が付けばたくさんのモノに埋もれてカオス状態に。

しかも、南側の明るくて気持ちのいい場所は広縁付きの仏間や床の間があるような和室2間続きで、そこはたまに来られるお客様用として普段は使われていない場合がほとんどです。また、家族で集まるLDKは暗くて冬寒い北側に配置されていることが多く、もったいないなぁと思わずにはいられません。

 

そこで、今回はそういう間取りの中古物件を若いご夫婦が買って、自分たち好みにリノベーションして住まわれると仮定して

『収納にこだわった家 (リノベーション編)』

をプランニングしました。

 

家族構成:

ご主人(30代)・・・サラリーマン。休日は家族で過ごすことが多い。趣味はゴルフ。友人が時々家族で遊びに来る。

奥様(30代)・・・専業主婦。趣味は洋裁、最近は子供服を作ることが多い。ヘルシーな手作りお菓子を研究中。

長男(5歳)・・・幼稚園に通っている。プラレールとトーマスが大好き。サッカー教室に通っている。

長女(2歳)・・・絵本を見るのが大好き。毎日、お昼寝をしている。トイレトレーニング中。

 

ご希望:

・明るくて広いLDK希望

・家事をしていても子供の様子がわかる対面キッチンがいい

・大きな仏壇を置く予定もなく、法事も他でするので広い和室はいらない

・ウォークインクローゼットが1階にあればうれしい

・お風呂は子供と一緒に入るので1坪サイズの大きさは欲しい

・2階に子供部屋を2部屋希望

<ポイント>

収納にこだわった暮らしやすいリノベーション住宅。この家の一番のこだわりは

適材適所の収納

家族の笑顔の見える開放感のあるLDK

です。

 

南北に繋がる開放感のあるLDK.通風勝手口と土間の掃き出し窓を開ければ風が通り抜ける気持ちのいい空間。

南北に繋がる開放感のあるLDK。パントリーの通風勝手口と土間の掃き出し窓を開けると南北に風が通り抜ける気持ちのいい空間。

 

中央に配置されたアイランドキッチンではお子様も進んでお手伝いしてくれそうな予感。すぐ横にダイニングテーブルがあるので、食事の用意や後片付けも楽々。

 

キッチンに立つとすべてが見渡せ、お子様の様子やテレビ、季節の移ろいを感じる庭の緑を見ながら家事をこなせます。

 

 次に、、、 『収納計画』 を立てたのでご覧ください。

 

<1F>

 ①玄関:

広すぎる玄関は縮小。玄関収納は天井までのトール収納で靴だけでなくゴルフバックも収納できます。玄関ホールに手洗器を設置したので、各部屋に入る前に手洗いができます。また、新たに設けたドアからLDK土間へも入ることが可能に。

②LDK:

和室と居間の一部、DKの一部を取り入れた、24帖のLDKに大改造。南側の和室だったところをリビングスペースにしたので、明るく、広々とした開放感のある空間へと。元々、L型の壁付キッチンでしたが、場所を大きく移動し、子供の目が届くアイランドキッチンを配置しました。アイランドキッチンではご主人と一緒に料理を作ったり、お子様が進んでお手伝いしてくれたりと、みんなでワイワイできる光景が想像できます。友人が遊びに来てもゆっくりくつろいでもらえます。

③土間:

土間との仕切り扉は引込みになっているので、全て開け放つとますます開放的な大空間に。土間部分に設けた式台はベンチ代わりにもなり、子供たちが庭で遊んでいるのを腰かけて見守ることができます。ここにも小さな手洗器を設置しました。

④家事室・パントリー:

キッチンと繋がっている家事室・パントリーは奥様コーナー。食品庫としてだけではなく、掃除道具一式や備品なども収納できる可動棚取付で、たくさんの細々したモノを収納することができます。奥に設けたカウンターには常にミシンを出しておくことで、奥様が趣味でされている子供服作りもすぐに始めることができます。カウンター近くに棚を設けているので布地や裁縫道具の収納もばっちりです。また、勝手口を設け、ゴミ出しも可能に。

⑤ウォークインクローゼット:

4帖のスペースをとったウォークインクローゼットにはご夫婦の洋服や帽子、かばんなどを全て収納。お着替えの多い小さなお子様の服もここに収納。玄関ホールからすぐの場所に配置したので、外のコートなどすぐに片づければ散らかりません。幼稚園の制服や持ち物もここに。朝はここで身支度をしてすぐに出かけられます。

⑥和室:

玄関から直接入れる応接間だったところは6畳弱の和の空間に。お子様のお昼寝やお客様が泊られた時にはここで寝てもらいます。床の間にお子様の五月人形やお雛様を飾ります。

 

<2F>

⑦納戸:

納戸内にあった押入の襖は外して、奥深いものの収納として活用。両壁には新たに棚を設けて、季節家電などを見やすく、そして出しやすく収納。

⑧トイレ:

1Fにしかなかったトイレを2Fにも新たに設置。これで夜中のトイレ時にも困りません。

⑨主寝室:

元々大きなクローゼットがありましたが、ウォークインクローゼットを1Fに配置したので、ここは小さく縮小。ここには喪服やパーティ用などめったに着ない洋服を収納。

⑩子供部屋:

2間続きの和室は廊下を広げることで、子供が大きくなった時にそれぞれ個室として使えるように洋室を2つ設けることが可能に。各部屋にはクローゼットとフリー収納を配置することで、すっきりと片付く子供部屋に。

 

今回は「収納にこだわった家(リノベーション編)」として、仮想プランニングをしましたがいかがでしたでしょうか?

新築時にはもちろんですが、リノベーション時でも収納計画』をきちっとすれば、

頑張って片づけなくても自然と片付いていくお家づくり

ができるはずです。

 

ご参考になれば幸いです♪

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